「資産形成とは?種類、おすすめの方法を紹介」

「自分の資産を守るためにも資産形成が必要」といった言葉を見かけることも多いのではないでしょうか。実際にインターネットのニュースやコラム、雑誌、本などでも資産形成についての話題は頻繁に扱われています。

この記事では、そもそも資産形成とは何なのかといった根本的な話から、年代別におすすめの資産形成方法まで幅広く紹介します。今すぐ資産形成を始めたい方はもちろんのこと、資産形成について気になる方もぜひご覧ください。

 

「資産形成とは」

資産形成とは、資産が全くない状態から資産を築いていくことを意味しており、将来の不安を軽減するために早い段階から無理のない範囲で資金準備を始めることをいいます。

例えば、仕事をして収入を得ることも資産形成の1つです。

資産形成は時間をかけてコツコツと続けることが基本です。収入が少なく元手となる資金が少ないときでも、ライフプランを実現するために、できることから始めていきましょう。

資産形成と混同されることがある言葉に、「資産運用」があります。資産運用とは、すでに持っている資産を活用して、資産を増やしていくことを意味しています。

例えば、保有する預金を使って株式を購入し、配当金を得たり株価が上昇したときに売却したりして増やすことがあげられます。

効率良く資産形成するためには、基本となる収入を増やすことに加え、資産運用が有効です。資産運用によって資産を増やすことは、資産形成を後押しする役割を果たすため、資産運用は資産形成に含まれるといえるでしょう。

 

「資産形成の考え方」

将来発生しうるライフイベントなどに備えてお金を準備するためにも、資産形成は重要です。
また、リスクについても常に考慮する必要があります。例えば、貯金をしていてもインフレが進んだ場合、現金だけで資産を保有していると資産の価値が目減りしてしまいます。

株式や投資信託のように価格が上昇する可能性がある金融資産や、実物資産である不動産のように金融資産以外の資産に分散させて保有することで、インフレや価格変動などのリスクに備えることができるでしょう。ただし、どんな方法でも必ずしも資産が増やせるとはいえないため自分に合う方法を考えてから始めるようにしましょう。

 

「資産形成の種類」

資産形成には、「預金」や「国債」などの低リスクなものから、預金などに比べてリスクがあるものの、増える可能性のある「株式投資」や「投資信託」などがあります。

一般的に低リスクとされている資産形成のひとつに、預金が挙げられます。預金は基本的には元本が保証され、また口座に入れておくだけのため、手間がかかりません。扱いやすく、なおかつリスクが低い資産形成方法として、すでに利用している方も多いでしょう。

債券にはいくつか種類がありますが、そのなかでも個人向け国債はリスクが低く、始めやすい資産形成方法です。

元本が保証されていない資産形成方法として、例えば株式投資があります。株式投資は元本保証ではないためリスクはありますが、株価の上昇や配当などにより預金よりも大きく増える可能性もあります。

また、株式や債券などを組み合わせて金融商品として販売している投資信託も、元本は保証されていませんが、価格(基準価額)の上昇や分配金などにより高い収益を得られることがあります。

さらには、非課税制度を利用した資産形成の方法もあります。通常、株式や投資信託で収益を得ると、20.315%は税金として納めることになります。しかし、つみたてNISANISA2024年から始まる新NISAなどの制度を利用して運用する場合、定められた非課税期間内は収益に対して税金が発生しません。

また、iDeCoも非課税で投資信託などを運用できる制度です。iDeCoでは運用によって生じた収益が非課税になるだけでなく、掛金(運用資金)が全額所得控除になり、将来、一時金や年金として受取るときも控除対象となるなど、さまざまな優遇税制が適用されます。

その他の資産形成方法として、保険も検討できます。保険は本来、万が一に備えるためのものですが、変額保険や外貨建て保険などの投資性の高いものもあります。

不動産投資も資産形成に活用できる資産運用方法の1つです。定期的に家賃収入を得られるだけでなく、現物資産として次世代に引き継ぐこともできます。

 

「資産形成をするときの注意点」

資産形成は、資産を増やし、その時期に必要な資金を得ることを目標として行うことができます。しかし、方法によっては資産を増やすつもりが大幅に減ってしまったり、必要なときに必要な資金を得られなかったりすることもあるので注意が必要です。

先述の通り、資産形成にはリスクがつきものです。例えば、預金にはインフレリスク、株式や投資信託には価格変動リスクなどがあり、資産価値が目減りすることもあります。資産形成のリスクを軽減するためにも、次のポイントに注意しましょう。

  • 資産を分散する
  • 長期的に運用する

それぞれのポイントについて解説します。

【資産を分散する】

どの資産形成方法にも、固有のリスクがあります。リスクを完全に回避することはできないため、資産を複数に分散することで、それぞれのリスクを抑えるようにしましょう。

例えば、すべての資産を円預金で保有している場合、インフレによって貨幣価値が下がると、資産価値もダイレクトに下がります。一部を外貨預金として保有したり、債券や株式、不動産などに分けて運用したりすることで、インフレが進んでも資産価値をある程度守れるようにしましょう。

【長期的に運用する】

高利回りの資産形成方法を選択すると、短期間で高収益を期待できます。しかし、一般的に高利回りの方法はリスクが高く、損失も多大になる傾向があるので注意が必要です。

資産形成の本来の目的は、将来の不安を軽減することです。短期的に多額の収益を得ようとしてハイリスクの方法を利用するのではなく、できればリスクの低い方法を選択し、資産を複数に分散させて長期的な視点で運用しましょう。

【リスクを理解したうえで自分にあった資産形成を始めよう】

資産形成をするためには、多額の資金は必要ありません。年齢や収入、ライフステージなどにあわせて、無理なくできる範囲内で資産形成を始めていきましょう。

複数の方法で運用することも大切なポイントです。運用する方法が増えると、その分、資産管理が複雑になりますが、運用に付き物のリスクを抑えることが可能になります。

また、長期的に運用することでもリスクを回避しやすくなります。大切な資産を上手に増やしていくためにも、今から資産形成を始めましょう。